近況報告12月1日〜

12月31日(水)
 2008年も間もなく暮れようとしています。まさに激動の一年間でありました。
 国政では9月に福田総理が突然政権を投げ出し、そのあとを引き継いだ麻生内閣は100年に一度あるかないかの世界同時金融危機の中、解散総選挙もしない、雇用対策などの2次補正予算も年内に出さないまま、年を越そうとしています。
 この間、日本を代表する企業の多くが派遣社員の雇用打ち切りなどを含め理不尽なリストラを繰り返しました。
 陽の当たらないところに陽を当てる、声なき声に応えるという政治の使命は果たされず、弱い立場の人にしわ寄せがいくという大変悲惨な状況になってしまいました。
 与党野党を問わず、主義主張を問わず政治に携わる立場にあるものとしてその責任を痛感するとともに、来年こそはなんとか国政も県政も変えていきたいと意を新たにしているところでもあります。
 県政においても造林公社の債務問題の処理、そしてダム問題など滋賀県の将来を左右する重要事項を審議しましたが、ご承知のとおり11月定例会はダム問題で紛糾し県政史上かつてない汚点となる「流会」、そしてすべての議案が審議未了廃案という事態に陥ってしまいました。ダム問題に関する知事意見に反対する自民党系会派そしてその会派に所属する議長の暴挙でありましたが、その責務である議決ができなかった県議会の構成員である47名の議員全員の責任でもあります。
 年明けに再度臨時会で審議されますが、県民の皆さんの期待を裏切るようなことは二度とあってはなりません。
 来年はかつて経験したことのない経済危機、雇用不安そして生活不安の中でスタートすることになりますが、このピンチをなんとか乗り越え今まで以上に確かな日本そして滋賀県の姿を築きたいと思っています。
 そのための「キーワード」は政治、経済、社会のすべての分野で日本の国が本来持っている「倫理」を取り戻すことだと私は思っています。解散して民意を問うことから逃げまわる政治家の倫理、内部留保金がありながら自己防衛のため早々と労働者を切り捨てる企業の倫理、食の安全を揺るがす食品偽造に手を染める人やそれを見逃す役所の倫理、人の弱みにつけこんで振り込め詐欺を続ける集団の倫理など数え上げればきりがありませんが、とにかく日本の国全体で社会をよくするための倫理をとり戻す年にしたいと思っています。来年も皆さんのご指導をいただきますようお願いいたします。


12月29日(月)
 日本経済新聞社などの世論調査で内閣支持率は21パーセントに落ち、不支持率も73パーセントに至った。理由はいろいろあるだろうが、やはり解散総選挙で政治空白を作らないと云いながら、第二次補正予算を先送りするなどその言行不一致に対する批判が大きいのだろう。思っている以上の速さで失業して住まいを失っている人の数は増えている。
 市内でも失業した外国人の生活支援のため、ボランティアの皆さんが炊き出しなどを実施されており、その現場を訪問して激励させていただいた。
 市では市営住宅の開放などをされたが、雇用促進住宅を含めて空きはなくなり、民間の賃貸住宅の活用が今後不可欠になる。
 こうした社会不安を取り除き、生活保護も含めたセーフティネットを確立しないと日本はとんでもない国になってしまう。この政治課題をあらゆる力を結集して解決しなければならない。
 国政も県政も前代未聞の出来事の連続で暮れていく。来年こそは「政治とは生活である」「国民の生活が第一」を実現できる年であってほしい。
 各地域では町内の自警団の皆さんによる年末夜警が明日まで続けられる。昨夜は地元岡山学区の各自治会を連合自治会の皆さんとともに激励にまわらせていただいた。
 大きな事故や事件がない中で新年を迎えられることを心から願います。


12月26日(金)
 今日は朝から雪が積もり始めるが、民主党滋賀県連の県内一周のキャラバンが実施される。ついに年内解散は行われず、政権交代をかけた解散総選挙は来年に持ち越されたが、国会議員が勢ぞろいし、県内各地で国民の生活が第一の政策と緊急雇用対策を訴える。
 前代未聞の流会となった県議会も昨日の議会運営委員会で1月9日に臨時議会が開催されることが決定し、あらためて審議がしなおされることになった。
 国会の状況も県会の状況も国民、県民不在の迷走状態になっている。こうした状況について私自身も議員として責任を痛感している。
 県会の場合、議長が議会を開かない、時間延長もしないという暴挙を繰り返したのであるが、そのことを私たちが阻止できなかったことも事実である。
 反省すべきは反省し、再度国民、県民の皆さんの信頼を得られるよう努力していきたい。


12月24日(水)
 早朝から近江八幡駅北口で市議会議員の皆さん等の応援をいただき、22日の県議会の流会について経過報告並びにご理解をいただくため、街頭演説とビラ配布を実施しました。
 こうした結果を招いた議長や自民会派の責任は言うまでもありませんが、流会を阻止できなかったことや県民の皆さんに多大のご迷惑をおかけしたことに対して深くお詫びします。
 47名の議員の一人として県政史上に大きな汚点を残したことに対する責任を痛感しています。早急に臨時会を開催することを求め、重要案件を審議可決すべく努力していきます。


12月23日(火)
 滋賀県議会初の「流会」という結末で11月議会が終わってしまいました。
事の顛末は新聞報道でそれぞれ取り上げられていますが、県議会議員47名すべてにそれなりの責任があるのは事実です。しかし、自民党会派並びにその会派から選ばれた議長には最も大きな責任があります。
 開会を待つ議場の中で時計が5時を指した時の虚しさは生涯忘れることはないでしょう。
 事の発端は大戸川ダムの中止にかかる知事意見書案です。今議会だけでも五回にわたり特別委員会が開催され、反対派も同じ質問を繰り返すだけで時間を費やしている状況の中、いざ採決という段階で自民党系の委員長が体調不良を訴えました。
 副委員長が代理で採決することは可能でしたが、委員長が涙ながらに副委員長に対して自ら採決させてほしいと懇願され、副委員長も各会派の委員と協議、そして22日に10時から再開し12時を限度に採決することを申し合わせて、その日は散会しました。
 しかし、22日の県議会閉会日の議会運営委員会では自民党からダム関連以外の議案を先に採決すると提案がありました。提出議案を一括して採決することは当然のことであり、その裏側にはダム関連だけを審議未了で廃案にする意図が見えていました。この議案は賛成多数で可決されることが予測されていたため、採決を先送りにすれば必ず廃案にできるという意図だったのでしょう。
 そのことに対して私たちは動議を提出して阻止するつもりでしたが、自民党系の議長は議会を開会せず、また時間延長もしないで他の議案も道連れにすべてを廃案にする道を選びました。
 あの状況下では当然時間延長する場面であり、それをあえてしなかったのはどうしてもダム関連議案を廃案にしたいという自民党の意向でした。こうした議事運営をした議長に対して不信任なり問責なりの決議案を次回必ず提出することを決めていますが、何らかの手が打てなかったのか、反省も残ります。ただちに臨時会の請求をしましたので今度こそこうした横暴を許さない方法ですべての提出議案を再度議決していきます。


12月21日(日)
 野村町ふれあいフェスティバルが開催され、参加させていただいた。1年間の締めくくりとしてもちつきなどを企画され、子どもさんからお年寄りまでが休日を楽しまれた。
 野村町は300世帯を超える大きな自治会でありますが、一年間を通して運動会、夏祭り、敬老会、そしてふれあいフェスティバルと多彩な行事で地域のつながりを広げておられることに感心しています。役員の皆さんは大変だと思いますが、地方分権時代を迎えてこうした地域組織の充実は大きな支えになります。他の自治会でもこのような人の輪がさらに広がっていくことを期待します。
 さて、今日の新聞記事では財務省が示した予算原案で大戸川ダム関連の予算が大幅に減となったことが報じられています。
 今まさに大戸川ダムの中止か、否かという知事意見を県議会で審議している最中にこうした判断をする国の姿勢に大きな憤りを感じています。
 特に、道路付け替え工事の予算をこれ見よがしに見送り、ダムを強要するかの如き国の姿勢は三府県の知事の意向つまり民意を無視し、予算で地方を支配するというような非常に傲慢なものだと思います。
 こうした官僚主導の政治は政権交代によって何が何でも変えて行かねばならない、と決意をあらたにしました。


12月19日(金)
 昨日に引き続き琵琶湖淀川水系問題対策特別委員会が開催され、朝から夜まで質疑が続けられたが、報道されたように委員長の体調不良により採決が22日の閉会日まで持ち越された。
 質疑の中心は大戸川ダム中止の知事意見を是とするか非とするかの一点に絞られている。40年にわたる地域住民の願いというダム建設推進か、環境への影響などを考慮し劇薬といわれるダム建設から河川改修で安心を求める知事意見かという選択になる。
 これまでの知事並びに県当局の建設予定地の住民に対する説明不足は当然責められるべきことである。しかしながら、劇薬といわれるダム建設に今ゴーサインを出さねばならない決定的な材料はない。後戻りができない開発は慎重になされるべきと私は考える。環境への影響が定かでない中で、すでに600億円を投じているからと言ってさらに400億円の税金を使うことに対して納税者の理解は果たして得られるのだろうか。
 水源対策といわれる道路整備などが未完成な中、国が事業の中止を決めたら誰が責任をとるのか、3府県知事が責任を持つのか、その担保はあるのかという質問が幾度となく繰り返された。
 このことについては、確かに4府県知事の合意書の記述は確定的な表現となっていないかもしれないが、財政支出となればそれぞれ議会の承認がいることであり、こうした表現となることはやむを得ないのかもしれない。むしろ、ダム建設に期待して住居移転などを余儀なくされた住民の皆さんに対して地域振興策など今後どのように誠意をもって対応していくかである。このことに対する知事の強力なメッセージがなければ、今回の公共事業の大転換が大義名分を得られない。
 この点に関して今日の委員会の質疑の中で知事の思いは一定示されたと私は理解している。


12月18日(木)
 今日は午前中は地方分権・財政対策特別委員会、そして午後は琵琶湖淀川水系対策問題特別委員会が開催され、それぞれ出席する。
 地方分権・財政対策特別委員会では先日出された地方分権改革委員会の2次答申並びに関西広域連合の検討状況について報告を受ける。
 ともに、地方分権時代を目指した大きな取り組みであり、国と県の役割や行政のスリム化のためにも早急な議論が必要である。あわせて、県の進めるさらなる収支改善に向けた取り組み状況について報告があったが、これは福祉医療制度など市町との調整が終わっていない部分が多くあり、具体的な報告には至らなかった。
 午後の琵琶湖淀川水系対策問題特別委員会ではダム計画で移転を余儀なくされた住民の皆さんなどの参考人招致が行われた。行政の方針が変わる中で長年にわたりご苦労いただき、その悔しさや虚しさはさぞかしだと思います。あわせて、知事や県当局が今回の知事意見提案までに住民の皆さんに十分な説明を尽くさなかったことははなはだ遺憾に思います。今後、住民の皆さんに対して国や県当局は誠意ある対応をしなければならないのは当然です。
 ただ、大戸川ダムについては一定の治水効果があるとはいえ、自然環境に対する大きな影響や治水効果に比較してかかる建設並びに管理コストなどを考えると今建設を決定することが果たして民意といえるでしょうか。計画に組み入れてもダム建設にはまだ30年近くの年月がかかるかもしれません。現時点では河川改修を着実に進めることを優先することのほうが妥当ではないかと思われます。行政のスタンスがたびたび変わることは好ましくありません。しかし、その時代時代の状況で民意が変わることも事実です。有権者全体の総意であれば公共事業の方向転換をすることも許されるのではないでしょうか。この総意なるものをしっかり判断するのが私たち政治に携わるものの使命であると私は思います。


12月16日(火)
 午前中は環境・農水常任委員会に出席し、午後は琵琶湖淀川水系問題対策特別委員会に出席する。
 ダム問題について短い時間でもあり、特に進展はしていない。ただ、先日の委員会でも発言したのであるが、近畿地方整備局が知事の県議会答弁に対してホームページで異論を唱えたり、県の土木交通部長にそのことを指摘したりする行為はいかがなものか。
 近畿地方整備局が県知事に意見を求める、当然それはニュートラルであるべきだ。にもかかわらず知事が議会審議で答弁している内容について異を唱え、ホームページに掲載しているのはどういうことか。
 地方自治法においては国が地方公共団体に関与する場合は法などにその根拠がなければならない。今回の近畿地方整備局のホームページにおける反論はこの地方自治法の規定の趣旨に反するのではないか。このことを県の部長に指摘したが、反論する気配はない。
 しかし私達は国のこうした行為は許せない。しかるべき対応をすべきと思っている。


12月15日(月)
 今日から委員会審査が始まる。私の所属する環境・農水常任委員会では提出議案のほか今策定中の「滋賀県環境総合計画」や栗東RDエンジニアリング最終処分場問題などについて当局から説明があった。
 県の推進する遮水壁による現位置浄化案についてはほとんどの自治会が拒否し、栗東市もゴーサインは出せないだろう。当初から対策工事については住民の納得と合意が得られることが前提であり、もし局面打開のため県と市が県案で決定することになれば大変大きな問題となるだろう。
 栗東市の調査員委員会が提案する粘土層修復案が対案として示されているのだが、これについては財政面、法制度、そして技術面で採用はできないという県の説明である。
 しかし、果たしてそうなのか。遮水壁の安全性が住民に理解を得られていない今、この対案が本当に不可能なのか科学的な根拠が示されないといけない。
 深さ40メートルに及ぶソイルセメントによる遮水壁は新たな粘土層の破壊もあるとのことであり、また硫酸イオンが土中に多くある状況下で本当に劣化はないのか。
 もし、科学的な検証が間違っていれば後戻りができなくなる。そこまでの確信が本当に県にあるのか。


12月13日(土)
「子ども自立の郷ウォームアップスクールここから」の玄関には子どもたちをやさしく迎えるドラえもんがいます。
 今日は12月にしては大変温かい土曜日となりました。滋賀県内とはいえ近江八幡からおよそ一時間半かかる余呉町まで出かけて、不登校の子どもたちと寄宿しながら生活指導されている「子ども自立の郷ウォームアップスクールここから」の視察をさせていただきました。
 近年増えてきた不登校対策として市町では適応指導教室などが設置されていますが、まだまだ課題が多い分野です。
 「子ども自立の郷」のように寄宿しながら生活指導をされているところは県内では唯一です。
 廃校を利用して特定非営利活動法人が運営されていますが、指導員の方と子どもたちが昼夜日常生活をともにしながら学習や生活の指導をするという方式で大きな実績をあげられています。平均的には3か月から4か月の集団生活を経て子どもたちは元の学校へ帰っているそうです。
 不登校の子どもに適切な指導をせずに、その子が大人になってからひきこもり状態になるともう手の打ちようがなくなるかもしれません。そうした兆候のある子どもに対して成人するまでの間に日常生活訓練や集団生活への適応訓練など適切な対処をすることが重要だと理事長の唐木恵子さんがおっしゃっていました。唐木理事長さんは子どもたちへの指導と合わせて両親をはじめとするまわりの大人たちのカウンセリング業務もされています。
 こうした先進的な活動に対しては前例がないとの理由で行政の援助が届きにくいのが常であり、設立からこれまで三年間大変なご苦労があったそうです。そして、今も経済的に大変厳しい状況の中で活動されています。
 声なき声に応える、日の当たらないところに日を当てる行政でなくてはいけません。これはまさしく政治の責任でもあります。
 豊かな自然に恵まれたぬくもりのある木造校舎で、地域の人々の温かい支援に支えながら子どもたちはなんとか本来の生活に戻ろうと一生懸命もがいています。
 そこには、子どもたちを物心両面で支えるNPOの人たちの献身的な努力があります。また、多くのボランティアの皆さんの支えもあります。
 欠けているのは本来一番大きな責任がある行政の支援です。このままにはしておけません。


12月12日(金)
 昨日で一般質問が終わり、今日から休会日そして委員会審査が始まる。今日は懸案の大戸川ダム問題を扱う琵琶湖淀川水系問題対策特別委員会が開催され、出席する。
 会議では本会議同様に滋賀県が4億円の支出でダム建設ができるのになぜしないのか、という自民党会派の主張が続く。それに対し知事は効果が限定的なダム建設より、環境問題を考慮し、そして将来の世代に負担を残さないために河道改修や流域治水で対応したいと応酬する。
 滋賀県の負担がたとえ残り4億円としても治水効果が限定的で管理費用が永遠に続く、そして自然環境に大きな影響を与えるダム建設をこれから400億円以上の巨費を投じて進める必要が果たしてあるのか。移転を余儀なくされた住民の皆さんに多大なご迷惑をかけたことは確かであるが、将来への影響を考えればご理解をいただいて大きな方向転換をすべき時ではないのか。
 今回の滋賀県の決定は我が国の治水事業の大きな変換点となるものであり、この課題は滋賀県だけの問題ではなく日本の将来を左右する大変大きな政治課題である。
 将来の世代からしっかり評価される決断をしなければならないと思う。


12月10日(水)
 「民主党に一度、政権を任せてもよい」が65パーセント。こんな記事が今日の朝刊に載った。安倍、福田、そして麻生と総理が目まぐるしく変わるなかで、第二次補正予算を延長した臨時国会に提出できなかった与党自民党に国民の怒りも頂点に達した、ということか。しかし、解散総選挙の時期は限りなく任期満了の来年9月に近づいていくのかもしれない。大量の派遣切りなど国民生活全体が大きな危機にあるときに、適切な施策を実施できない、というより実施しない政権であることを決して忘れてはならないと思う。
 選挙対策の2兆円バラまきである給付金制度を打ち出しながら、一方で金がないと社会保障費で年間2200億円、5年で1兆1千億円削減するという無茶苦茶な政府はもう末期としか言いようがない。
 さて、今日は一般質問三日目。わが会派からは九里議員と西沢議員が質問に立った。
九里議員は栗東の新幹線新駅中止後の区画整理事業用地問題、栗東RD最終処分場問題などを質問し、西沢議員は教育問題とインフルエンザ対策について質問する。
 今、栗東市は危機的状況にある。県内でも数少ない地方交付税不交付団体であるが、過去におけるハード事業や新駅を見込んだ土地開発公社による用地取得などが大きな財政負担となっている。今、財政再建のため、中学校の給食廃止など市民サービスを大きく後退させようとしている。放っておけば財政健全化法の再生団体になってしまう可能性もある。そこに加えてRD最終処分場の処理をめぐって市内は混乱している。
 こうした事態の責任の所在について、県も市も明確にしなければならない。市民には責任はないのだから。


12月9日(火)
 朝からトラック協会の要望を受ける。内容は交通渋滞緩和のための道路整備、琵琶湖大橋などの有料道路の無料化などである。
 民主党の主張する高速道路料金の無料化については歓迎するが、高速道路に車が集中するのではないかという心配の声もあった。しかし、無料化になれば労働条件の改善につながるという話もあわせてされた。燃料費がやっと下がったが、運送業の環境はまだまだ厳しいとのことである。
 引き続き本会議が開催され、今日は一般質問が5名。民主党・県民ネットワークからは成田議員が防災について質問した。
 防災に関する組織、職員の出動態勢など災害時の体制は万全を期さねばならない。
来年4月からは地域振興局が廃止され、地域防災管理監のような職を置く予定であるが、市町などとの連携をしっかりとって県民の安全安心を確保してほしい。


12月8日(月)
オバマ政権と日本外交について熱く講演される外交史の専門家である同志社大学の村田晃嗣教授。テレビにも数多く出演されている。
 ダム問題について集中審議が行われ、5人が質問に立つ。自民党などから知事の大戸川ダム中止意見について反対の立場で質問がなされたが、まさに結論ありき、ダム建設ありきの質問であり長期的展望に立ったものとは思えない。
 もちろん、移転を余儀なくされた住民の皆さんに対して今回のダム建設中止によって多大の迷惑をかけたことについて知事は誠意をもって謝罪し、真摯に説明する責任は当然あるが、いつ着工されるかわからないダム建設より流域治水を進めたほうが大戸川の安全度はもっと早く高められたのではないか。
 流域委員会あるいは京都府技術検討会の検討結果をみてもダムの治水効果は限定的であり、巨費を投じて推進すべきものではないだろう。
 終了後は京都で行われた関西政経セミナーに出席した。アメリカのオバマ政権誕生と日本外交との関係について村田晃嗣同志社大学教授の楽しい話が聞けた。
 いちばんインパクトのあった話は来年の「原爆の日」平和祈念式典にオバマ大統領が献花をすれば・・・という話であった。もし、これが実現すれば非核に向けて日本の立場は大きく評価されるだろう。


12月7日(日)
 明日から本会議が再開され、一般質問の前に河川整備計画に対する知事意見の集中審議が行われる。大きな争点はもちろん大戸川ダムの建設可否であるが、9月の民主党など三会派が提出した意見書案が24対22で可決されたことを考えると同様の方向に進むかと思われる。しかし、流域委員会の意見と今回の知事意見はすべて一致しているわけではないので、この相違点にかかる質疑も当然出されるだろう。
 また、市町の意見との整合性やすでに移転している住民の皆さんの思い、関連道路整備事業の今後の行方などダム中止から生まれる大きな課題は十分議論しておかねばならないと思う。12月はまさにダム議会となる。
 一方国政に目を向けると、2次補正が見送られたことにより自民党内においても異論百出し、一部で反対派の離党云々の話さえ出始めた。まさに混沌とした政局が続いているわけだが、こうした状況は政治空白以外の何ものでもない。
 今、わが国は派遣社員の切り捨て、新卒者の内定取り消し、そして正規職員にも押し寄せている整理退職の嵐などまさに国民にとって死活問題となる課題が山積し、この処理を誤れば大量の自殺者が出るのではないかとまで危惧される。
 国民の皆さんの信を得て強力なリーダーシップを発揮できる新政権が今まさに必要であり、この経済危機と雇用不安を乗り切るためにも早急に解散総選挙が行われないといけない。


12月5日(金)
滋賀中部政経文化懇話会で国政報告をする奥村展三衆議院議員。
 12月3日に代表質問が終わり、来週の月曜日まで県議会は休会になります。
昨日は第48回滋賀中部政経文化懇話会が開催され出席しました。
 奥村展三衆議院議員も出席され、会期延長された臨時国会の状況や党首討論などの国会情勢について報告されました。
 この臨時国会の延長はテロ特措法などの法案審議のためされましたが、国民の生活にとって大切な第二次補正予算は提出が見送られました。
 政治空白を作らないと言っていた麻生総理の言葉と裏腹に国会は開店休業状態であり、この事態を国民の皆さんはどう受け止めておられるのでしょうか。
 一部のマスコミの世論調査では総理にふさわしい人として民主党の小沢代表を支持する人の数が麻生総理を上回りました。任期満了の来年9月の選挙となっても、生活に関連した補正予算を先送りした与党の態度を国民の皆さんは決して忘れないでしょう。
 この後は、田口副知事による「CO2削減に向けた県の取組」の講演がされました。
地球温暖化対策、とりわけCO2削減については行政、事業所、住民がそれぞれの役割を果たし、実践行動を着実に積み重ねることが重要です。


12月3日(水)
 今日から県議会が再開され、代表質問が行われた。あわせて、提案が遅れていた琵琶湖淀川水系河川整備計画の知事意見にかかる議案がきょう提出された。
 この議案については12月8日月曜日に集中審議が行われる予定である。
 提案後、自民党、民主党、対話の会の順に代表質問が行われたが、ダム問題、造林公社問題、栗東RD問題、そして財政問題がどの会派も質問の中心となる。いつも言うようにこの4点が常に県政の懸案事項であり、特別委員会もこの4課題に絞って再編成してはどうかと思う。
 どれもなかなか先が見えない課題であるが、同時に早急に解決しなければならない課題でもある。しっかり解決しないと滋賀県の将来に大きな負担を残すことになる。提案・執行する行政側も議決する議会も共に大きな責任を担っている。
 要は意思決定するスタンスの問題である。かつての行政が決めたことだから問題があってもそのまま継続するというのは正しくないし、かといって方向転換するのであれば、そのことによって新たに生まれる課題に対してはしっかり対応しなければならない。
 真摯な態度で県民にとってためになるか、ならないか、将来の子供たちにつけを残すことにならないかどうか、議論しないければならないと痛感している。


12月1日(月)
 午前中の会派会議に続いて、午後は琵琶湖淀川水系問題対策特別委員会が開催され、出席する。9月議会において私も新たに委員に選任されたためである。
 4府県知事の共同声明を受けて12月3日に提出される知事意見について事前に経過説明を受けるためこの委員会は開催された。一部委員からは議会に十分な説明がなかったということで議会軽視という声も出た。
 論議の中心は当然大戸川ダムの建設中止に関するもので多くの意見が出された。
大型の公共工事の中止が与える影響ということでは新幹線新駅の中止と同様大変厳しいものがある。芹谷ダムは移転前の中止であったが、大戸川ダムについては水没地区の住民の移転はすでに終わっている。長い時間をかけて交渉し、何のために自分たちは故郷を離れたのかという虚しさは当然残るであろう。
 関連する道路整備もまだ未完成であり、ダム建設を中止すれば国が手を引くことも予想される。
 滋賀県の負担はあと4億円という話が一層ダム推進論に拍車をかける(全体工事は400億円以上残っている)。もちろん大津市の利益や滋賀県の利益と国全体の利益と比べてどちらが優先されるのかという意見はあるのだが、その観点だけで判断して良いのか。
 市町長、府県知事それぞれに背負ってるものは違うのだが、それを乗り越えて本当に必要な公共工事であるかどうか大きな視点で見直すことは必要である。
 公共機関が決めたことであっても間違っている、あるいは変更すべきという結論が出れば凍結や中止の判断をすることもあり得る。すべては将来に負の遺産を残さないためにである。


   
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