近況報告11月1日〜

11月30日(日)
パワーポイントを使いながら「賢い患者になりましょう」と訴えるNPOささえあい医療人権センター理事長の辻本好子さん。
 野洲文化ホールで県主催の「県民と医療関係者で考える安心・安全の地域医療フォーラム」が開催され参加しました。
 今年の6月定例会で病診連携の構築、コンビ二受診という言葉に代表される患者の受診行動に対する対応など、地域医療を守るための住民の啓発についてどのように対応するのか、という質問をしました。その時、健康福祉部長は県民に向けた研修会を計画していると答弁されていました。その一環として今回開催されたものと思いますが、病期や症状に合わせて患者が適切な医療機関の選択をすることはこれから非常に重要になってくると思います。
 もちろん、誰しも病気の時には設備の整った最新の病院で見てほしいという願いは当然あります。しかし、救急の病気でないのに救命救急センターを受診したり、単なる風邪や腹痛などでみんなが急性期の病院に殺到すればそこの医師は疲弊し、やがて医療崩壊へとつながっていくでしょう。
 かかりつけ医と病院との医療連携も確かな信頼のもとに一層進められるべきです。
限られた医療資源の中で誰もが安心して医療を受けるためには、患者側の意識改革もぜひ必要です。
 今日はNPOささえあい医療人権センター理事長の辻本好子さんが「賢い患者になりましょう」というキャッチフレーズで患者に求められる意識改革の話をしていただきました。御自分の体験談も含めて参加者にも大変わかりやすく、患者側の思い、そして医療関係者との良好なパートナーシップの必要性を訴えられました。
 こうした啓発活動はすぐ成果が表れるものではありませんが、コツコツ取り組むことが地域医療の充実につながります。私も、県議会を通じてこのことを県民の皆さんに訴えていきたいと思います。


11月29日(土)
 昨日の党首討論について様々な報道がなされている。小沢代表の貫録勝ちや引き分けなどその評価は分かれるところだ。
「解散総選挙で国民の信を問い、民意を得た政権がそれを背景に強力なリーダーシップでこの危機を乗り切るための政策を実行すべき」という民主党の主張と「経済対策が選挙より優先する、政治的な空白を作ってはいけない」という自民党の主張のどちらが正しいかという判断になるのだが、皆さんはどう思われますか。
 答えは今の混迷した社会状況がすでに出していると思います。総理は第一次補正予算でこの年末を乗り切れると話されたが、うなづく国民はどれだけいるのか。おりしも理不尽な大量の就職内定の取消しが報道されています。
 臨時国会を延長しながら、政府与党が重要視している2兆円の給付金を含む2次補正を提案しないのは誰が見ても言行不一致。
 解散権は何度も言うように総理の権限であるが、この状況で国民の信を問わないことは二人の総理が既に政権を放り出していることを考えれば、ある種の権利の乱用とさえ思えるのは決して私だけではないでしょう。


11月28日(金)
 今日から12月22日までの25日間にわたって11月県議会が開催される。
知事から提案理由の説明がなされ、所信については当初予算の編成方針、造林公社問題、RD問題、芹谷ダムと続いたが、大戸川ダムについては何も触れられない。あれだけ新聞紙上を賑わした4県知事の合同意見表明についてなぜ知事は触れないのか、と県民の皆さんはいぶかったであろう。
 これはダムに関する知事意見の議案提案が12月3日の代表質問日に延ばされたためである。議会運営委員会で事前説明が不十分ということでこの議案の提案に対し難色が示され、当局も開会日の提案を見送ったのであるが、このような先例は今後の議会運営に大きな問題を残したと私は思っている。
 いずれにせよこの議案は12月3日に追加提案され12月8日に集中審議の予定である。大戸川ダム中止に伴う代替えの治水対策やすでに移転されている住民の皆さんに対する対応、周辺の道路整備等を今後どう進めるかなどが論点になるだろう。
 造林公社問題、ダム問題、そして今後議論される栗東のRD問題、財政構造改革という大きな課題が今後の滋賀県の行方を左右する。
 これらの課題解決の根底にあるのが「地方分権の確立」というテーマであるが、ここで判断を間違えば滋賀県の地方分権は語れなくなる。まさしく正念場である。


11月27日(木)
新年度対県要望事項やそれぞれの市町が抱える課題について県議会民主党・県民ネットワークによりヒヤリングを行う。
 今日は終日政調活動の一環として東近江地域の2市3町の役所を訪問し、21年度の要望事項などのヒヤリングをさせていただいた。
 20年度から22年度まで実施される財政構造改革プログラムに加えて、新たに造林公社などの債務問題によるさらなる収支改善計画のための補助金カットが県から示されている。
 現在、市の担当者への説明に加えて、首長の理解を求めるべく県は奔走しているが、なかなか市町の了解は得られない。
 とりわけ福祉医療費の削減、少人数学級予算の削減、補助金の交付金化などに対する市町の反対は多い。この点については私たちの会派でも県当局に対して強く現状維持を求めている。
 これ以外では公立病院の医師確保などが大きな課題となっている。東近江市では公的病院の医師が確実に減少しており、東近江地域の医療圏域における医療体制を安定させるためは早急に公立病院の再編ネットワーク化などの検討が必要である。
 合併はならずとも、東近江地域広域圏で医療、ゴミ処理、消防などの広域行政を充実させ、圏域住民が安心して暮らせる安全な地域社会を築かなければならない。


11月25日(火)
 今日はダム問題について多くの方々と意見交換した。大戸川ダムについてはすでに水没予定地域の皆さんは移転しておられるし、周辺整備をどうしていくか、ダムに代わる流域治水をどのように進めていくのか、その財源はどうするのか、ダム建設を凍結するという以上こうした対応策は新幹線新駅中止と同様に事後の対応についてしっかり話し合いをしていかねばならない。該当地域の振興策も示さねばならない。
 公共事業の方針転換は誠に大変である。明らかに行政の判断ミスというケースもあるだろうし、状況が変わって方針転換せざるを得ないケースもあるだろう。
 まさに進むも地獄、退くも地獄ということになる。リーダーは常にこうした難しい判断を迫られるわけであるが、誰かがしなければならない判断である。
 こうしたときの判断基準は果たしてあるのだろうか。物事を大局的にみるということは誰でもわかっているのだが、これがまた難しい。
 私心を捨てて、可能な限り多く意見を聴き、最低でも20年先30年先の状況を見通して判断すること。これでは答えにならないか。
 やはりその時々の民意をしっかりとらえて行動するしかないのだろう。


11月23日(日)
目的地への道中で写した紅葉を紹介します。
 快晴の連休二日目。所要のため永源寺から車で半時間ほどかかる山の中へ行きました。大本山永源寺の周辺は紅葉の見物客で大渋滞で車列は旧の永源寺町役場付近まで続いていました。普段は静かな山里もこの連休の間は瞬間滞在人口が急上昇です。
 目的地周辺の道で出会った80歳の女性と長く立ち話に及んでいろんな話を聞くことができました。女性は夫と死別後一人で家や山を守って来られました。子どもは学校を卒業してそれぞれ別の場所で独立されているそうです。
 皆さんもご承知のとおり、現在林業は木材価格の下落のため経営は難しく担い手は数少なくなっています。子どもさんが定年退職してもう一度この地に戻って山を守ってくれることを期待しているとおっしゃっていました。
 今、森林組合で林道を整備するなどして林業復活のためいろんな努力をされています。県の造林公社問題の中でも県産木材の流通システム整備が強く求められていますが、この美しい自然の保護や環境保護のためにも、山が荒れないように政策を進める必要性をひしひしと感じました。農林水産業の担い手確保のため、農家の戸別所得補償制度も含めて農林水産業に従事する方々の所得を安定させる政策を進めることが食料の自給率向上をはじめ、環境保護など安心安全な日本の確立につながります。
 この地への幹線道路の拡幅についての要望も頂戴してきました。さっそく東近江地域振興局へ伝えていきたいと思います。


11月22日(土)
 元厚生省事務次官を刺殺した犯人が自首したというニュースが今テレビで流れた。
かなり高い確率で犯人に間違いないようだ。こうしたテロ行為が横行しては健全な社会は絶対築けない。犯行動機がこれから明らかにされるのだろうが、いかなる理念もイデオロギーもこうした卑劣な行為を正当化することはない。
 それにしても無差別殺人の横行をはじめとして人の命を軽く扱う凶悪事件が後を絶たない現在の社会状況は異常というほかない。
 こうした社会の病巣を取り去るのは政治の役割であり、国民全体のバックアップが必要である。理不尽な暴力には決して屈しない、この思いが国民一人一人に浸透することを願います。


11月21日(金)
ドイツから博士論文執筆のため来日された研究者の方と男女共同参画社会推進政策について意見交換させていただく。
 ドイツから日本の男女共同参画社会推進政策の研究のため来日されている女性と出会う機会があり、意見交換させていただいた。
 もともと日本の研究をされている方であるが、今回は博士論文執筆のため来日されている。私からは今年3月の県議会での質問を中心に滋賀県の推進体制やかつて勤務していた近江八幡市における条例制定経過などについてお話をした。
 ドイツにおける男女共同参画社会への取り組みはもちろん日本より進んでおり、世界的なランク付けも高い。なのにどうして、遅れている日本の状況を研究に来られたのか、疑問を感じたが、もともと日本の研究者ということであれば、今回のテーマを通して日本をより知ることができるのかもしれない。
 このテーマは少子高齢社会への対応へと大きくつながるものであり、男女共同参画社会を進めるなかでワークライフバランスの考えが浸透していけば、男女を問わず日本人の働き方の改善もできる。
 男女共同参画社会推進については国、県、市町を問わず、行政が啓発や制度的な取り組みをしなければならないが、女性の管理職への登用をはじめ政策を決める審議会への女性の参画など不十分な点が多いのも事実である。
 育児、介護など女性に大きな負担がかかっている状況はなかなか改善されず、休業後の職場復帰へ向けた体制も十分でない状況もあるが、社会全体の力を向上させるためには避けて通れない重要施策なのである。
 福祉、医療、教育などあらゆる施策を推進する中で、全庁的に政策の基本に据えるべき理念であると思う。


11月19日(水)
 今日は終日県庁で11月定例県議会の提出議案(補正予算、条例案件、その他案件)について当局から説明を受ける。
 大きな議案はもちろん河川整備計画つまりダム問題の知事意見に関する議案である。
これまで報道されているように大阪、京都、三重、滋賀の4府県知事の共同意見では大戸川ダムについては一定の治水効果はあるが、施策の優先順位を考えると河川整備計画に位置付ける必要はないというものである。
 ダム問題についてはこの共同意見を含めて熊本県などでも国土交通省の計画に対して異論が唱えられている。こうした流れに対して、先日国土交通大臣も一定の理解を示す発言があったようだが、今日の報道を見ていると近畿地方整備局長が自民党の要望の際に、4府県知事の意見を整備計画にとり入れないような考えを示したようである。
 ある知事が先日怒りを示したように、官僚つまり役人が選挙で選ばれた者の考えを無視するようなことが果たして許されるのか。近畿地方整備局長がこうした考えを示されたことはゆゆしき問題である。
 このような一連の流れを見ていると、臨時国会と同様にこの11月定例県議会も波乱含みのスタートを迎えそうだ。しかし、県議会では9月定例会において4府県知事の共同意見に沿うような内容の河川整備計画に対する意見書案がすでに可決されており、今回の河川整備計画に対する知事意見の議案の行方は県民の皆さんの大きな注目を集めるだろう。滋賀県政の歴史の大きな分かれ目でもあり、しっかりした議論をしていきたい。


11月18日(火)
 昨日は終日政調会で11月定例会の代表質問の検討や請願の処理、団体政調でお聞きした要望の処理などで一日県庁で過ごしました。
 夜になって地元市会議員さんのところで打ち合わせをしているときに、テレビで小沢民主党代表と麻生総理の対談が報じられました。
 交渉は平行線で終わり、11月30日で閉じられる臨時国会は波乱含みとなりました。定額給付金問題で迷走する与党は早く国会を閉じたかったのでしょうが、経済、景気優先を唱える以上、一刻も早く第2次補正予算を提案すべきでしょう。
 解散総選挙先延ばしのため経済問題を利用しているとしか感じられません。
週末に何人かの市民の皆さんとお話ししている中で、2兆円の定額給付金のご批判を多く伺いました。国家による究極の選挙買収ではないか、というお話もありました。
 年金暮らしのお年寄りでさえ、「こんなお金は受け取りたくない、むしろ介護など社会保障費にまわしてほしい。」とおっしゃっていました。
 所得制限は自治体に無責任に丸投げという前代未聞の制度が国会で果たして認められるのでしょうか。今後の国会の動きに国民の皆さんも注目しましょう。
 今日は朝から市役所はじめ市内をまわって要望や課題整理をして今事務所に帰ってきました。これから11月定例会の質問の整理をします。


11月16日(日)
農業まつりの会場で「葦の舟」が制作されていましたので写真に収めました。
 朝からあいにくの雨模様の日曜日となりました。町内では町民総出でスポーツ大会が開催され、私も挨拶に伺うとともに皆さんと一緒にストレッチ体操やじゃんけんゲームなどに参加させていただきました。運動不足の解消、健康増進に加えて日ごろ疎遠になりがちな住民同士の交流ということで楽しいひと時でした。
 また市役所周辺では農業まつりが開催され、農協や漁協をはじめ多くの市民の皆さんの参加のもと野菜の即売会やバザーなどでにぎわいました。合言葉はもちろん「地産地消」です。食の安全が叫ばれる中、地元で生産された安全な食べ物をそこに住んでいるものが消費する。昨今では環境こだわり米の生産も増えています。トレーサビリティーのしっかりした地元農産物をしっかり育て、しっかり食べていきたいと思います。
 午後は、男女共同参画センターの2008年フェスタに参加、特に「いいお産の日イン滋賀」では母乳育児の大切さやお産を取り巻く状況などについて勉強させていただきました。
 出産をめぐっては最近重篤な症状の妊婦さんが救急のたらい回しの中で死亡されるなどの痛ましい事態が発生しています。
 本来、出産は病気ではなく正常分娩であれば自宅で出産することも助産所で出産することも可能です。しかし、現実には98パーセント近くの出産が病院あるいは産科医院で行われています。当然、リスクの高い出産もあるので医療機関との連携は重要でありますが、この点について産科医と助産師の関係がうまく整理されていない現状もあるようです。周産期医療センターの機能も見直さなければならないでしょう。
 女性が安心して出産し子育てできる環境整備をしないと少子高齢社会への対応はできませんし、男女共同参画社会の実現は遠くへ行ってしまいます。自宅や近くの助産所での出産、母乳育児を目指す若いお母さん達が活動されているのは大変頼もしく感じました。


11月15日(土)
八幡堀の明治橋付近で「あきんどコーポレーション」と題して自分たちの作った作品の販売体験をする子どもたち。
 新聞やテレビで報道されているように八幡小学校のビオトープに先日近江八幡ロータリークラブ会員や児童が放流されたニゴロブナ(体長20センチ程度)が100匹余り盗まれました。おそらくフナずしの材料ということで盗んだんでしょうが、本当に許されない行為です。子どもたちの夢を砕くようなことをして良心は痛まないのでしょうか。屋外であり、教育的効果を考えれば池を金網で覆うわけにもいかないでしょう。いわば周辺の信頼に委ねているのですから、どんな事情があるにせよこうした信頼を裏切る行為は本当に許せません。もし、まだ魚が生きているのなら子どものためにも池に返してやってください。
 おりしも私の事務所の前では八幡小学校の子どもたちが公民館の課外活動の一環として自分たちが作った瓦や数珠玉の作品を販売していました。これは勿論近江商人の活躍を学ぼうという企画だと思います。八幡堀周辺には子どもたちの元気のいい掛け声が響き、観光客の皆さんも子どもたちと楽しく会話をしながら買い物を楽しんでおられました。


11月14日(金)
芹谷ダムの建設予定地付近で県のダム建設担当職員の説明を受ける。
 11月28日から始まる12月定例県議会を前に会派で県内視察を実施しました。
午前中は建設中止の方針が決定した芹谷ダム予定地並びに芹川の河口などにおいて県の河川担当者の説明を聞きました。
 芹谷ダムは昭和38年から計画がすすめられてきましたが、ダムの完成には400億円という多額の費用がかかります。財源が限られている中でダム建設を進めれば他の河川に予算がまわせず、県全体の河川の治水安全度を高めていくことができないと説明されています。
 したがって、堆積土砂除去による流下能力回復で戦後最大規模相当の洪水を流すということになります。
 ダムの建設計画による水没予定地区の皆さんには長年大変なご苦労をいただきながらこうした結果になりましたが、今後県は誠意をもって地域整備や地域振興などの対応をしなければなりません。
 県は今、関係市町、地元代表とともに協議会を作り、早急に振興計画を立てて住民の皆さんの不安をとりぞいていく方向で動いています。
 午後は一部の新聞報道で取り上げられた県立福祉施設の社会福祉事業団への譲渡について調査するため、福良荘などの県立老人ホームを訪問し、事業団幹部や現場で働く職員の皆さんから説明を受けました。現在これらの施設の運営管理は指定管理者となっている県社会福祉事業団が行っていますが、指定管理者の契約期限後は土地建物の譲渡を検討しています。しかし、建物は老朽化が進んでおり、譲渡を進めるには今後の修繕や建て替え費用をどうするか、解決しなければなりません。
 併せて、すべての福祉施設を譲渡してよいのか、県立施設として残す必要はないのか検討することも必要です。この点の検討結果が明確にならない限り、譲渡は進められないでしょう。


11月13日(木)
 民主党・県民ネットワークで2グループに分かれて14団体から要望等をお聞きした。
 今日は終日県庁で民主党・県民ネットワークの議員が各種団体から要望等をお聞きしました。新年度予算の要望が主なものですが、どの業界においても昨今の円高、株安などの経済状況を反映して厳しい状況が続いており、切実な要望ばかりです。今後実体経済にも大きな影響が出てくるでしょう。特に、金融機関の融資などが制限される中で中小事業者はこの年末が越せるかどうかという切羽詰まった環境にあり、国・県の確実な経済対策がまさしく急務となっています。
 今、社会では2兆円の給付金が大きな話題となっていますが、選挙を意識したこんなバラまきで消費拡大や景気浮揚は望むべくもなく、まさに政権は末期の様相を呈しています。所得制限も右往左往したあげくに、自治体にその判断を丸投げするという無責任さは決して許されるものではありません。麻生総理は地方分権の時代だからこれでよいと言われたが、地方分権の意味を解しないこの言葉に再度怒りがこみ上げてきました。こんな思いは私だけでしょうか。
 地方自治体にすべて任すというならば、課税権も含めてすべて地方自治体にゆだね、外交防衛など国の権限に属する部分だけの費用負担を各自治体が国に対してすればいい。
 大企業に有利な不公正な税制は改善され、社会保障費に税金もきっちりまわっていくだろう。
 麻生政権はこのまま支持率とにらめっこしながら延命していくのだろうが、仮に任期満了の総選挙になっても、もはや現政権にはその能力がないことを決して忘れてはならない。


11月11日(火)
福岡県庁で県立病院の民間移譲などについて地方分権・財政対策特別委員会副委員長として調査する。
 10日、11日の二日間にわたり県議会地方分権・財政対策特別委員会の県外視察で福岡県庁並びに兵庫県庁を訪問し、行政改革や財政構造改革プラン、県立病院の民間譲渡、公社など外郭団体の見直しについて調査研究してきました。
 東京都など一部の都道府県を除いて、多くの自治体が行政改革や財政構造改革に取り組まなければ破綻を迎えるという厳しい情勢が続いています。
 また、財政健全化法が20年度決算から適用されますが、将来負担比率などが基準を超えれば国の管理下に置かれるという事態が目前に迫っています。
 とりわけ、多くの財政負担を伴う自治体病院の置かれている状況はどこも大変厳しい状況にありますが、福岡県が県立病院を民間譲渡したプロセスについてはどんな手法を用いたのか、大変興味あるところでした。
 譲渡先は医師会、再生会病院など公的な団体であり、県立病院の規模もあまり大きなものではないようでした。大きな病床の病院は大学の付属病院などがあり、県立病院は結核治療などを行う病院で民間譲渡が県民の皆さんの医療に大きな影響を与えるものではないようでした。病院職員は一定期間県の派遣職員としたり、割増退職金を支給して退職したうえで民間病院職員として再就職をするなどの措置が取られたようです。
 昨年12月に総務省から示された公立病院改革ガイドラインによると経営形態の見直しの中で民間譲渡という選択肢も示されていますが、皆さんもご承知のとおり公立病院は救急救命医療や周産期医療など民間では不採算となる政策医療の多くを担っています。
 安易に民間に委譲することはこうした政策医療後退につながる可能性もあるので十分な検証が必要でしょう。


11月9日(日)
「景観づくり草の根のつどい」の開会セレモニーで手づくりの太鼓による「清流太鼓」を披露される地元の有志の皆さん。
 朝から恒例の水郷の里マラソン大会の開会式に出席する。この大会はかつて滋賀県で開催された「ねんりんピック」をきっかけに始まったもので毎年全国各地から幅広い年齢層で千人以上の参加者が集まる。琵琶湖など滋賀県の素晴らしい風景を眺めながら走るということで人気も高い。毎年、親子三代での参加者もあり、選手宣誓も親子三代でされる。80歳を超える参加者も多くあり、頭が下がる思いである。
 こうした大会や駅伝競走大会を主催する場合、毎年交通規制で関係役員の皆さんは苦労される。交通規制が大変難しくなっているのである。
 昔はこういう伝統的な大会では多少の交通規制は我慢していただけたのだが、昨今はクレームも多いのかもしれない。このあたりにも何か社会がぎくしゃくしてきているのかもしれない。とにかく参加者の無事完走をお祈りします。
 このあと、馬淵学区で開催された第23回景観づくり草の根のつどいの開会セレモニーに出席する。滋賀県では住民自ら自分たちの住んでいる地域の歴史や景観を活かしたまちづくりを進めるため、近隣景観形成協定が80の地区で結ばれている。このうち近江八幡では16地区が協定を結んでおり、県下でも有数である。今回は馬淵学区の岩倉地区と倉橋部地区を中心に開催される。両地区の歴史や独自のまちづくりについてそれぞれ郷土史に詳しい方が説明されたあと、県下各地からお集りになった方々がウォーキングを楽しまれた。
 しかし、この大会も補助金の問題や存続意向の地区が少なくなり、次回からの開催は不確定になっている。開催地にあたる地域は大変ご苦労が多いとは思うが、行政のバックアップも含めてこの協定の意義が長く引き継がれていくよう工夫した上で存続をお願いしたいものだ。


11月7日(金)
 今日は各種団体から要望等の聞き取りをさせていただき、午後からは政調会で12月議会に向けて代表質問等の協議を始めた。
 障害者団体から聞き取りは何度もさせていただいたが、障害者自立支援法の欠陥が本当に浮き彫りになってくる。何度も繰り返し指摘されているように、応能負担から応益負担へ変わったことにより障がい者の負担は増大し、激変緩和措置も20年度までとなっている。21年度以降これらの措置がどうなるのか、国や県の対応が問われるところであるが、それよりも法自体の見直しを早急にしないと、共同作業所をはじめ関係施設の運営の先が見えなくなる。
 運営費補助の計算が月割から日割りに変わったことの影響も計り知れない。
抜本的な解決に向けて一から制度の見直しを早急にする必要がある。


11月6日(木)
 重大なひき逃げ事件の犯人が逮捕された。過去、何度も飲酒運転を繰り返し、今回はついに大切な人の命を奪ってしまった。
 突然理不尽な犯罪に巻き込まれた被害者や家族の方々はどこに怒りをぶつければいいのか。
 こうした犯罪が本当に多くなった日本の現状をどうとらえればいいのか、どうすれば防止できるのか、答えはなかなか見つからない。
 道徳や規範意識が薄れてきている、命の大切さが分かっていない、生活が荒れて刹那的に生きている若者が増えたなど、あれこれ考えても虚しさばかりが残る今の時代である。
 教育の力、国民一人一人の生活の安定、助け合える社会の醸成、など目指すべきものが数多くあるのだが、決め手といえば何か。
 一点だけいつも私が心配するのはゲーム機器の普及によってバーチャルな世界にのめりこんでしまう若者が多いことである。現実と仮想社会の区別がつかなくなり、リセットボタンですぐ元に戻せると思い込んでいるのはたいへん危険だ。
 ゲームの普及で利益を上げている企業はもちろん多くあるだろうが、歯止めや自制が機能する仕組みはつくれないものか。


11月5日(水)
 今日は歴史に残る日になるのだろう。アメリカ合衆国で初の黒人の大統領が誕生した。もちろん、オバマ氏の優勢は伝えられていたが、本番になって人種差別が票に表れないかと心配したが、そんなことは決してなかった。
 8年間続いた共和党政権に対して、有権者は変革を訴える民主党の候補者に軍配を上げた。当面の金融危機をはじめ、二つの戦争の対応など課題は山積みであるが、若い大統領に期待したい。
 日本も民主党の党勢拡大により政権を有権者が選挙で選ぶことができる環境ができたが、解散総選挙は先延ばしされてしまった。日本は議院内閣制であるが、事実上の総理公選、政権交代の是非を問える選挙になるはずだった。
 しかし、来年の9月までには必ず選挙は行われる。与党が金融危機を理由に政権の延命を図ったが、先送りしても有権者は正しい判断をしてくれるはずであると固く信じている。
 私たちの生活をかけた選挙である。有権者を欺くような政策でごまかされることは決してない。


11月3日(月)
山や木は何かしら人を元気にするパワーを持っています。
 三連休の最後の日。曇りがちの日となりましたが、今年の冬の積雪で壊れた親戚の家を見に行くため永源寺方面に出かけました。同じ滋賀県ですが、永源寺の奥では冬の積雪が結構多く、春に見に行くとひさしが雪の重みで壊れていたりします。
 山も枝うちや間伐など手をかけることができなくなり、昔のように立派な木を育てることも難しくなりました。林業は長いサイクルで植林、枝うち、間伐と手をかけて最後に伐採して収入を得るということなのでしょうが、山はあっても収益を得て生業とするのは難しい現状です。
 親戚の家も高齢者ばかりになって、後継ぎもなく、これからどうして山の面倒をみていくのか、見通しも立っていません。
 県の造林公社問題でも伐採収入をどう確保していくのかが、大きな課題となっていますが、木材の流通システムをどう構築していくのか、今後の県の林業担当者の手腕が問われます。
 限られた時間でしたが、山の中を歩きながら森林の持つ力や癒しをいただいてきました。


11月2日(日)
ご町内の皆さんによる作品の数々です。
 明日の文化の日を前に市内各地で文化祭が開催されました。絵画、書道、写真をはじめ日ごろコツコツと制作された作品が一堂に展示され、また、大正琴、舞踊など各教室で練習されたものを披露されていました。
 私の住んでいる自治会でも町民の皆さんが総出で「友愛まちづくりミニ文化祭」と題して作品の展示、珍しい二胡や琵琶、文化琴、ピアノの演奏が披露されお年寄りの皆さんも大変喜んでおられました。
 最近はともすると人々の交流が途絶えがちでありますが、地域の住民が親睦を深め、支えあうという風土がこうした催しを契機に醸成されます。
 こうして築かれるきずなは大災害が起こった時などの自助、共助の活動の基礎となるものです。開催にご尽力いただいた役員の皆さん大変ご苦労様でした。
 今日一日の中で特に私の目を引いたのは数十年前の農作業の記録写真展でした。トラクターやコンバインなどの農機具はなく、牛で土を耕し、一本一本手で苗を植え、刈り取るという作業を記録したもので当時の農作業の大変さを伝えるものです。
 企画された人の話を聞かせていただいたのですが、身を粉にして働き、腰が曲がるような作業をして働いてきたのに今は満足な年金ももらえていないという話は胸が痛みました。そして、今の食料自給率が40パーセントでは報われない、という話でした。
 日本の農業政策は本当に行き詰まっています。農家の戸別所得補償制度をはじめ、政治の力で日本の食料自給率を60パーセントまで引き上げねばと思います。


11月1日(土)
近代的なガラス作品と旧家の落ち着いたたたずまいが絶妙のコントラストを作り出しています。
 三連休の初日で快晴ということもあり、私の事務所周辺の八幡堀は観光客の皆さんで盛況です。重要文化的景観の八幡堀やラムサール条約の拡大認定がされた西の湖、伝統的建造物群である町並みは近江八幡にとって貴重な観光資源であり、また市民の皆さんの誇りや文化活動の拠点でもあります。
 しかし、最近では町並み周辺でも空き家が目立っているのが現状です。そうした中で歴史的なたたずまいのある空き家を福祉の拠点、ギャラリーなどに活用している例が多く見られます。
 今日も新しく市内新左衛門町にNPO法人秀次倶楽部がギャラリーをオープンしました。
 オープン記念として近江八幡市出身のガラス作家井上剛さんのガラス作品展が開催されています。会場となる奥村家は築150年以上も経つ旧家で、落ち着きのある建物と近代的なガラス作品がうまくマッチして新しい空間を創出しています。
 16日の日曜日まで開催されていますので是非お立ち寄りください。(入場無料です)
 こうした活動は大変地道なものでありますが、近江八幡市がこれまで長い歴史の中で築き上げてきた町民文化を引く次ぐものであり、市民の皆さんも温かく見守っていただきたいと思います。


   
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