今日、野田総理から領土問題について記者会見があった。竹島、尖閣諸島、北方領土など、領土問題は多くの課題を抱え、今回の竹島への韓国大統領の上陸のように政局に利用されたりすることも多い。挑発というようなものもある。それらに対して政府が感情的な対応をすれば、結果として国益を損なうことも当然起こる。こうした外交・防衛に関する事項について過激な対応を求める意見もあるが、責任ある政府の行動はあくまで冷静でなければならない。もちろん主張すべきは主張し、法の範囲で強制力を伴う対応もすべき時はすべきであるが、こうした2国間の紛争に対する対応は国際社会の理解を得られるものでなければならい。そのために国際法も国際司法裁判所もある。その点を考えれば今回の親書の返却などの韓国政府の対応、というより大統領の対応というべきものかもしれないが、これはまさに異常といえるもので、このことにより韓国の国益は大きく損なわれたのではないかと思う。
今回の一連の事件の原因に関して、政府与党の外交防衛能力に疑問を呈する向きもあるようだが、はたしてそうだろうか。今問題となっている領土問題は自民党政権時代から続いているものである。今の日本の状況を考えれば、内輪もめしている場合ではない。与野党を超えて国が一つになって取り組むべきものがまさに外交防衛であると思う。