8月3日(金)「草木国土悉皆成仏」

今日は高校野球滋賀県代表となった北大津高校の激励会が県庁で開催され、私も出席しました。激戦を制しての滋賀県代表の座を勝ち取った北大津ナインの甲子園でのご健闘をお祈りいたします。

そのあと、膳所公園で執り行われた平和祈念滋賀県戦没者追悼式に参列し、献花をさせていただきました。終戦記念日を前に先の大戦で犠牲になられた戦没者各位のご冥福をお祈りするとともに、二度とこのような悲惨な戦争を起こさぬように誓いを新たにしたところです。

午後はご縁があって京都の国際会館で開催された比叡山宗教サミット25周年記念「世界宗教者平和の祈りの集い」に参加させていただき、日本を代表する哲学者梅原猛先生のご講演をお聞きしました。そのテーマが「草木国土悉皆成仏」でした。この思想は動物はもちろん草木すなわち植物や国土つまり鉱物にも仏性が存在し成仏可能であるということです。梅原先生はわが会派の代表質問でも引用させていただいたように「3・11は文明災、私たちが作った文明が生みだした災害である」と述べられていますが、今日のお話はまさに人間による自然支配に代わって人間と自然との共生という思想が現代文明の危機である環境破壊を克服して人類の末長い存続と発展をもたらすという主張です。「草木国土悉皆成仏」とはまさに自然との共生という立場です。日本は広島長崎の原爆投下、そして福島原発事故で2度も放射能汚染の恐怖を味わいました。近代文明の発展の中で自然を克服し、繁栄をもたらしたつもりが、実のところその先にあるのが人類の滅亡であるとすれば悲惨な結果になります。今回の多くの教訓の中で過去の歴史を見直しながら、今一度日本という国が行くべき道を考え直さなければと、今日は強く感じました。

甲子園での健闘を誓う北大津高校キャプテン。

世界宗教者平和の祈りの集いで講演される哲学者梅原猛先生。

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