税と社会保障制度の一体改革の議論を前に議員定数削減問題が大きな焦点になっている。国民に負担を強いる前に国会自らがどのような努力をするのか、問われるのは当然であり、これまでに決められなかった責任が国会にあるのは当然である。しかし、これは与党だけの責任ではない。こうした問題の国会審議に対して野党が政局で応じなかった責任もある。衆参ねじれの状況の中ではより大きな責任が野党にはあるはずだ。
2大政党制を目指して小選挙区が導入され、2009年には政権交代が実現した。もし従前の中選挙区制であれば今の政権交代はなかったかもしれない。民意をどう反映するか考えるとき、選挙の有り様にかかる技術についてももっと大きな議論すべきだと思うが、どうも政局だけでの結論になってしまう。
滋賀県議会でも昨年6月に民主党・県民ネットワークから47名を37名に10名減ずる削減案を議員提案したが、自民党県議団は議員定数の2割削減を自ら公約していながら修正案を出すこともなく、数の力で否決した。これもまさに政局による判断であり、すべてにおいて政策より政局が優先するという今の政治状況を表している。いずれにせよ解決すべき課題の決着を速やかに行い、日本の行方をしっかり示さないと日本丸が沈没してしまう。
今日は大津市長選挙の応援で大津市内を回りましたが、有権者の関心がいま一つという感じがしました。投票率が心配されますが、若い人の関心をどう喚起するかが重要な課題です。国政でも県政でも若者にとって将来への負担は大きな関心事であるはずです。将来、政治家は何をしていたんだと怒らなくてもいいように、政治参加はしっかりしてほしいと思う。
大津市長選挙では越直美候補が訴える地域経営会議の仕組みが一つの大きな争点になっている。自治会の存在が重要であるのは言うまでもないが、より多様な住民参加で地域課題を解決していくのは重要な提案である。自治会組織というのはややもすると選挙において現職有利に動くということが懸念されるところだが、大津市民がどのような判断をされるのか注目される。