8月22日(木)「琵琶湖の環境を考える。」

20日は9月補正予算の説明と意見聴取が行われ、昨日21日は会派で県内視察を実施しました。滋賀県の宝である琵琶湖の環境に様々な形で異変が起こっているのは皆さまもご承知の通りです。漁師さんが琵琶湖に網を入れると付着物で網が汚れるという話もありますし、アユの産卵数が少ないというのも心配です。そこで、アユの産卵数減少の原因究明を行っている滋賀県水産試験場を訪れ、説明を受けました。水温の変化やえさとなるミジンコの減少など、複合的な原因によるものと思われますが、今は放流と原因究明を急ぐしかありません。県漁連も先般、禁漁期間の前倒しを決められるなど、関係機関が総力を挙げて琵琶湖の資源を守るために奮闘しています。幸い、今年のアユは昨年に比べて大きく育っているという話をお聞きしましたが、産卵数の確保のため引き続きの対策が必要です。

そのあとは、守山市の赤の井湾付近で大量発生しているオオバナミズキンバイの除去作業の現地確認をしてきました。これは南米産の外来種で数年で百倍近くに増えるなど、琵琶湖にとっては大きな脅威となっています。現場では水面一体に広がるオオバナミズキンバイを根こそぎ除去するために、猛暑の中、作業される方が首まで水につかり、まさに手作業で過酷な作業をされていました。雇用対策の予算を使い、10月ごろまで作業が続きます。

今、琵琶湖は外来種による生態系への悪影響、低酸素、水質悪化、そして原発事故による汚染の可能性など、多くの課題を抱えています。近畿1450万人の水がめといわれる琵琶湖を守るのは滋賀県民の使命であり、同時に誇りでもありますが、予算の問題など滋賀県だけでは解決できるものではありません。早急に琵琶湖を保全するための法整備を行い、国全体で施策を推進する必要があります。今回の視察を契機に一層、国、関西圏域、県、市町が一体的な取り組みができる体制整備に努めていきます。

水産試験場では琵琶湖の固有種を守るために様々な取り組みがされています。写真はイサザの人工飼育の実験室です。

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