今日は解散総選挙後初の民主党県連幹事会が開催され、衆議院議員として唯一の議席を守った三日月大造氏が県連代表に就くことが決まった。同時に再生本部が立ちあげられ、当面の課題である来夏の参議院選挙勝利に向かって県連が一丸となって取り組むことを誓った。
さて、3年余に及ぶ民主党政権は党内規律の確保や党内意思決定過程の脆弱さ、また財源見通しの甘さなどで反省すべき点は多くあったと思うが、コンクリートから人へという政策転換の中で、子ども手当、高校授業料無償化、農家の戸別所得補償制度などの政策を進めてきたし、地域主権の確立のために国と地方の協議機関を設けるなど、新しいガバナンスの構築に向けて一定の成果をあげてきたと思う。
しかしながら、マスコミ報道では失点ばかりが大きく報道され、「民主党はとにかくけしからん」という国民感情が作り上げられたのではないか。政権与党は批判される立場とはいえ、ワイドショー感覚で進められるテレビ報道の民主党批判は壮絶なものであったと思う。
そして解散総選挙では自民党圧勝という報道を序盤戦、中盤戦、そして終盤戦と継続し続けて、3年あまり、何もしないで政治を後退させてきただけの自民党に得票率以上の議席を与える結果となった。このように書くと負けた側の単なる恨み節と言われるのだろうが、日本の将来を決する政策の議論はほとんどなく、民主党と第3局といわれる勢力が票を奪い合う中で自民党が漁夫の利を得たかのように政権復帰した、ということなのだろう。この選挙戦では有権者の皆さんから民主党のこの政策が悪かったというご批判を殆どいただくことなく、ノ―の審判を突きつけられたという実感である。投票率も前回より大幅に後退する中で、政治不信の状況は変わらず、消去法で自民党政権復帰という結論となったのであろう。候補者の実績をいくら訴えても有権者には十分伝わらなかった選挙でもあった。自民党公認であればかかしでも当選できたのではないか、というような論評記事を見かけた記憶があるのだが、これは極論かもしれない。しかし、逆風の中でもしっかり当選した民主党の候補者もいるので、それぞれの候補者の反省は当然必要である。
こうした大敗の理由はしっかりあるはずで、いかなるマスコミ批判を受けようともしっかり勝ちぬける力、つまり政策実現力や政党活動を支える地方の強固な組織を作り上げることが急務であると思う。今回の民主党の凋落については国会議員が地方の意思を十分確認することなく政策を推し進め、また政局による離合集散を繰り返したことにあるのは事実である。われわれも反省すべきはしっかり反省し、一からのスタートをする覚悟で取り組んでいきたい。
「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」という言葉があるように、負けには負けの理由が明確にあるはずで、その理由を克服して次の勝ちを目指します。