今日、市内で原子力災害対策の見直しについてスピーチをさせていただく機会がありました。3月末にはこの見直し案が県の防災会議でも提案されましたが、この見直しが県の琵琶湖環境科学研究所の放射性物質の拡散予測をもとに検討されていることが大きなポイントになると思っています。かつて国のEPZ(8-10キロ)をもとに原子力災害対策が定められていましたが、3・11の震災では対応できなかったことは明らかです。安定ヨウ素剤の配備もいまでは広い範囲で対象となっていますが、震災前には10キロ以上の圏域では必要ない、と私の20年6月の一般質問でも県当局は明言しました。しかし、こうした計画は地域の独自性や気象などの自然条件をしっかり検証して作成されねばならない。国などの示す一律の見直し条件に頼ってはいけないということです。
原発問題では今、大飯原発の再稼動問題やがれきの広域処理が大きな課題となっています。まさに国民の議論は二分しています。大飯原発の再稼動では国と滋賀県の見解に大きな隔たりがありますし、がれき処理についても賛否両論が渦巻いています。私はこれらの問題の解決の大きな視点として将来世代につけを残さない判断をすることが重要だと思います。ましてやこの夏の電力需給だけでこの重要課題を判断してはいけないと思うし、がれき処理も安全性を優先して判断することが重要で、将来、福島における原発事故で放出された放射能を全国にバラまいたというような結果が残らないようにすることは今を生きる私たちの責任です。