3月30日(金)「県政史上初の知事の再議。」

今日は朝から金田学区コミュニティセンターの竣工式に出席、午後は市役所などを回りました。今日はどの官庁でも退職者の辞令交付式が行われており、いよいよ23年度も終わりという感じです。夜には地元岡山学区の職員さんの送別会に参加させていただきました。

さて、県政史上初の知事による再議が昨日行われ、採決の結果3分の2の特別多数に達せず、自民党県議団の提案した職員の給与条例改正案は否決されました。自民党は質疑などにおいて知事が再議権を行使したことを非難しましたが、自分たちの提案が労使の合意を踏みにじる暴挙であるということに対する反省の色もありませんでした。行政改革の推進や県民のための提案とされていますが、この提案は現在の政局を睨んだパフォーマンスであり、その目的のために職員給与条例案を利用したという思いがしています。

県職員の給与はこれまで10年近くにわたって人事委員会の勧告の基準よりもカットして支給されており、その総額はこれまでに約130億円に達しています。もちろんこれらのカットは労使交渉を経たものです。今回の給与改定も地域手当が0.3パーセント増額されているとはいえ、条例で定める率よりも1パーセント低いものであり、本給のカット分をあわせてみれば県職員の給与カットは続いています。今回の自民党提案によって削減される職員手当約3億円分の使い道は明確にされておらず、労使交渉を無視してまで議員提案による給与改定する大義はありません。まさに政局による提案であることは明確です。

議会に条例の制定権があるとはいえ、憲法や労働法の規定、労使慣行に照らし合わせればこのような労使交渉を無視した議会の干渉は当然抑制的であるべきで、だからこそこれまで他の都道府県でもこうした事態は起こっていないのです。こうした議会人としての良識を今の自民党県議団は失いつつあるのではないかと感じています。昨年の9月定例会における再生可能エネルギー調査費の自民党による修正削減について知事は再議権の行使を断念されましたが、今回は勇断をされました。まさに勇断しなければならない理不尽な自民党の提案であったと思います。これから様々な形で県民のみなさんのご意見をいただき、同時に説明もしていきたいと思います。

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